2012年3月8日木曜日

将棋棋士の谷川九段の、光速の寄せについてですが、 「寄せ」って、どういう意味な...

将棋棋士の谷川九段の、光速の寄せについてですが、

「寄せ」って、どういう意味なんでしょう?寄せきる、というのは、詰ませることとは

違うのでしょうか?

また、谷川九段は寄せるとき、

大体何手詰めくらいを読みきっていたんでしょう?


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「寄せ」というのは将棋の終盤戦で、敵玉を追い詰める段階を総称して使われる言葉です。

従って「詰ませる」ことは当然寄せの中に含まれますし、詰ませる以外にも「必至をかける」(相手を完全に受けの効かない状況に追い込むこと)こともそうですし、「詰めろをかける」(次に詰みという状態に持っていくこと)等々、全て「寄せ」です。

あと詰めたり必至はかからなくとも、明らかに自玉が攻められるより早く敵玉を追い詰められる状態に持っていくことなども「寄せ」の範疇に入ります。



>また、谷川九段は寄せるとき、大体何手詰めくらいを読みきっていたんでしょう?

やろうと思えば何手でも読める、が答えになりますが、下記のリンクで紹介されている例で35手詰です。この将棋は打ち歩詰め回避のための角不成が実戦で現れた、非常に珍しい一局としても有名な将棋です。83手目の8三桂不成から詰め手順に入っています。



http://wiki.optus.nu/shogi/index.php?cmd=kif&cmds=display&kid=10789



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「寄せる」とは主に終盤戦に入り敵玉に迫り最終目標の詰みを決定的にしていく過程の手、またはその一連の手順に対して言います。将棋に馴染みのない方のために、刑事ドラマに喩えてみましょうか。



序盤戦→現場検証などの初動捜査、初めの15分



中盤戦→足を使った聴き込み、○時30分あたり



終盤戦→証拠を固めて令状をとる、「寄せる」に相当する段階。クライマックス近く○時40分あたり。「相棒」だと「1分だけ、よろしいですか?」の台詞がでる。



詰み→逮捕。○時48分あたり。「太陽にほえろ!」だとボスのアップが映る。





また読みの深さは持ち時間にも寄りますし、筋に入った一本道な手順や千日手な場合など色々なケースもあります。プロは100手先を読むと言いますが、それは概して実利の確定や紛れの発生などで、解りきった部分を簡略化することもあるため手順の数を比べて良否を論じても意味はありません。谷川九段は光速流・前進流とも呼ばれる積極的な棋風で無駄のない最短な効率の手順を導き出すのが得意ですし、詰将棋作家としての側面もありますから所謂数十手以上の長編とされるものなどはお手の物でしょう。


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寄せというのは相手の王将を詰ませやすい状況にすることを言います。

具体的には、囲いを崩したり、相手の王将を狭い所に追いやったりします。

寄せと詰ませることは違います。しかし結局寄せる事が詰ませることに発展していくので、詰ませることは寄せる事の延長だと思っていいと思います。

何手詰みというのは基本的に対局中には考えないです。ただ詰ませることを考えます。

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