2012年3月8日木曜日

詰め将棋と段位について

詰め将棋と段位について

康光流詰め将棋の極意初段・二段・三段という本と高橋道雄の囲い別詰め将棋初段・二段・三段という本の解答をすべて覚えて何度も反復すれば効果はあるでしょうか?

内容としましては康光流の方は5手から13手までですべて何分で初段・二段・三段と設定されている問題ばかりです。

囲い別の方はその名前のとおり矢倉や美濃囲いなどの代表的な囲いで5手から21手まで入っています。

こちらも何分で初段・二段・三段レベルの問題でした。

それぞれ150問収録されていて131問~150問正解なら実力4段以上とありました。

ということはこれら両方の詰み手順を覚えて反復すれば読みの深さは四段クラスに到達できるということでしょうか?

そして反復しながら実戦を数多くこなせば指し将棋の実力も4段に容易に到達できるのでしょうか?


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詰め将棋の段位と指し将棋の段位は全く別物です。

従って、最後の二行の質問の答えは両方ともNoです。

将棋には終盤の前に序盤と中盤がありますし、

四段クラスの読みの深さは決して浅くないですから。



131問~150問正解ならという箇所についてですが、

最終盤の即詰みを読み切る力に限って言えば実力四段以上と

言う意味で考えた方がよいですね。



ただ、詰め将棋は一度解いたら終わりというのではなく、

何度も反復して解くことが大切だと思います。

解いただけの効果はありますよ。



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将棋は詰めるだけでなく、序盤中盤があって、それぞれに習得が難しいとわかっている人が、なぜ詰め将棋の本に書いてある段位を中心に考えようとするのか。

mosaさんは、上達をあせるあまり、詰め将棋だけで段位が上がっていくという手軽さを無理やり信じようとしたんでしょう。

私が何度も言っているでしょう。詰め将棋はさほど上達の足しにならないってことを。


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>効果はあるでしょうか?

ある。

>ということは・・・ことでしょうか?

いいえ。

>そして・・・のでしょうか?

いいえ。



「何分で初段・二段・三段と設定」は、そう書かないと売れないので仕方なくそう書いているだけです。

その段位は、個々の問題の難易度を表示しているだけで、解いた際に満足感を与える為の表示です。

せっかく問題を解いても、その問題が小学生の問題だったのか大学生の問題だったのか分からないと、どう喜んでいいのか分かりませんよね。たとえば中学生が小学生の問題を解いても喜ぶほどのことではないが、大学生の問題を解いたのなら大いに喜ぶべきでしょう、といったことです。

そして解けたからといって中学生が大学生になれるわけではないのです。まして「覚えて反復」しても、それで大学生だなんてことは全くないのです。先の回答で「効果がある」としたのは、詰め将棋を解く能力UPに効果があるという意味です。詰め将棋はあくまで「基礎」です。それを「応用」する力がないなら、せっかくの「基礎」を活かせません。そして「応用」する力も身についたなら、その時こそ4段に到達していることでしょう。


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文字通り「覚えた」としても、読みは四段レベルにはならないでしょう。



その詰め将棋本を1問あたり30秒平均程度で回答していけるなら四段くらいありそうです。

よくありがちな「10分で~」なんてのは目安になりません。



当然ですが、四段レベルの手数を頭で並べていけたとしても、大局観が悪ければ勝ちには結びつきません。



詰め将棋はあくまで詰め将棋です。実際の対局では、詰みがある局面になる前から、その局面を読んでいて、

なおかつ、詰むかどうかの判断もしていなければならないわけです。

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